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[ 商社・流通・サービス ]
(2017/2/10 05:00)
ヤマト運輸が豊田通商などと組み、2022年を目標に東京、名古屋、大阪の幹線区間で1人のドライバーが複数トラックを実質操縦する後続車両無人の隊列走行の実用化を計画していることが分かった。トラックドライバーは20年にも10万人規模で不足するとの見方がある。ドライバー1人当たりの輸送量を向上する革新的技術で課題解決を目指す。複数の物流事業者が相乗りする隊列走行専用のインフラ構築も提案する。
隊列走行は先頭車は有人で運転し、2台目以降は車両に搭載した追尾センサーの働きによって、先頭車両に無人で追随する。まず、2台目以降のトラックにも運転手が乗車する後続車両有人の隊列走行の公道実証を17年に実施する。早ければ22年にも後続車両無人を実用化し、同社の幹線輸送全体の2割以上への導入を目指す。
豊田通商は関連会社で隊列走行の運行管制システムを開発している。隊列走行の実用化には法や規則の整備が不可欠。このため、ヤマト運輸などは政府に事業環境の整備を要望した。
実用化にあたっては、連結台数や車間距離の考え方、運転免許など後続車両の扱いの整理に加え、通行区分設定や割り込み防止策など特別ルールも必要になる見通し。隊列の形成・分離用の専用ターミナルなどインフラ整備も重要となる。
ヤマト運輸は将来、複数の物流事業者が高速道路に隣接した専用ターミナルにいったん集まり、荷物を混載した上で隊列走行することを想定。省人化や台数圧縮による効率化を見込む。最終的に先頭車両からの完全無人化も狙い、輸送だけでなく貨物の積み下ろしまでの自動化を目指す。
(2017/2/10 05:00)