[ ICT ]
(2017/3/20 05:00)
【独ハノーバー=藤崎竜介】日本とドイツが第4次産業革命の実現に向け連携を強化する。閣僚級で新たな共同声明「ハノーバー宣言」を発し、協力関係を確認した。これに基づき、産業技術総合研究所(産総研)とドイツの人工知能研究所(DFKI)などが覚書(MOU)を締結。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)に関して共同研究を加速させる。このほか標準化などに関する議論も深める方針。労働力不足や産業構造の転換など、共通課題を抱える2国の協業が本格化しそうだ。
独ハノーバーで20日開幕する国際情報通信技術見本市「CeBIT(セビット)2017」に合わせ、安倍晋三首相、世耕弘成経済産業相らが訪独。現地時間19日には、世耕経産相がブリギッテ・ツィプリース独経済エネルギー相との共同声明として、ハノーバー宣言に署名した。
加えて、産総研、情報通信研究機構、独DFKIのMOUも決定。企業間連携を促すため、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の国際研究支援策「コファンド事業」とも協力する構えだ。
2国間では16年4月に次官級がIoT関連の共同声明に署名。ハノーバー宣言により、これが閣僚級に格上げされた格好になる。
(2017/3/20 05:00)