[ ロボット ]
(2017/6/2 05:00)
農林業・インフラ保守 開拓
リコー中央研究所は屋外の移動ロボット用のクローラーユニットを開発した。インホイールモーターを採用したため小型で高出力。クローラーユニット二つで80キログラムの可搬重量を確保した。リコーは全天球カメラやステレオカメラなどロボットの光学系で優れた技術を持つ。移動系の技術をそろえ、ロボットのシステム提案力を向上させる。農林業やインフラ保守などの分野への応用を目指す。
出力1キロワットの電動バイク用インホイールモーターを採用した。速度は時速6キロメートルで傾斜15度の坂道を安定して登れる。架台にクローラーユニットを固定し電源に接続するだけで活用できる。可搬重量を確保し、ロボット研究用のプラットフォームとして提供する。
屋外で活用するロボットを想定。畑では畝をまたげるように架台を広めに設計し、林業用には山道で安定するように四輪駆動の架台を設計するなど用途ごとに開発を支援する。
リコーは中央研究所にロボティクス研究室を設け、新事業開発プロジェクトを進めている。すでに全天球カメラや広角ステレオカメラは、カメラの首振り機構が不要で軽量化が見込めるため飛行ロボット(ドローン)への採用が広がっている。光学系や画像処理に加えて移動系の技術を拡充して、システム提案の幅を広げる。クローラー式の移動ロボットは稼働時間を確保できるため、ドローンと機能を補完しやすい。
(2017/6/2 05:00)