[ オピニオン ]
(2017/7/4 05:00)
東京都議選で、小池百合子知事が率いる「都民ファーストの会」が第1党となり、公明党などを合わせた支持勢力が過半数を占めた。一方で都議会自民党は過去最低議席を下回り、歴史的惨敗となった。
安倍晋三首相の強引な政権運営や加計学園問題、閣僚の失言などが敗因だという。ただ注目すべきは、女性都議が11人増えて36人になり、定数127人に対し、28・3%と3割を占めたことである。
政府は2015年に施行した女性活躍推進法で、従業員300人以上の企業に女性採用比率や女性管理職比率を把握、改善するよう求めている。ところが日本の国会の女性議員比率は、衆院が9・5%、参院が15・7%。国際的に下院(衆院)で比較すると、日本は193カ国中163位の少なさで、先進7カ国中最低なのはもちろん、中国、韓国にも後れを取る。
母子家庭や子どもの貧困問題が深刻化する中で、議員の女性比率が高まれば、母親や子どもに優しい政策が増えるだろう。女性都議には“女性目線”からの都政改革に期待したい。
わが社の新人記者も最近は女性が主流だ。人事担当者によると、男性に比べて女性の方が優秀だからだという。女性目線での鋭くも優しい報道に心がけたい。
(2017/7/4 05:00)