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[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/5 05:00)
京都大学ウイルス・再生医科学研究所の末盛博文准教授らは4日、臨床用のヒトES細胞(胚性幹細胞)株の樹立やストックの作製計画を発表した。不妊治療の余剰胚を用い、再生医科学のヒトES細胞用処理施設で10月からES細胞を作製。安定的に大量供給できる体制とする。12月初旬に最初の株の樹立を目指し、2018年2月にも医療機関への細胞株分配を始める。今後10年で20株の樹立を計画している。
研究グループは、足立病院(京都市中京区)から、患者が破棄を決めた使わなかった受精卵の提供を受ける。同病院は年間500―600個の受精卵を破棄しており、その一部を有効活用する。
安全性を確保するため、マウス由来のフィーダー細胞(増殖・分化の環境を整えるための補助的な細胞)を使わない培養法でES細胞を作製する。培養液も成分由来が全て特定できるものを使用する。さまざまな組織へと分化誘導し、網膜疾患や脊髄損傷、パーキンソン病、糖尿病、心筋梗塞などの治療に活用することを想定している。
同計画は6月30日に文部科学・厚生労働の両相により、ヒトES細胞の樹立に関する指針への適合が確認されている。
(2017/7/5 05:00)
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