[ 機械 ]
(2017/7/11 05:00)
【山形】片桐製作所(山形県上山市、片桐鉄哉社長、023・679・2201)は、早ければ年内にもステンレス(SUS304)など鍛造による部品加工が難しい難加工材の新製造技術を確立し、量産化に乗り出す。本社工場内には試験ラインを設置。量産化に向け社内から計6人の専門チームを編成した。主力の冷間鍛造による部品加工に加え、新規の顧客開拓につなげる。
片桐製作所は難加工材の鍛造化に約5年前から取り組んだ。このほどその成果として社内で「精密低温間鍛造」と呼ぶ製造法を開発。温間鍛造の比較的に低い温度領域を使って素材を加工する。独自の温度制御、表面潤滑処理技術などを用いて、課題だった金型の耐久性を保つことを可能にした。
精密低温間鍛造による量産化試験は、ステンレスのほか、高炭素鋼でも取り組んでいる。ステンレス加工品は、住宅設備関連や燃料電池関連分野の新規開拓を目指す。一方、高炭素鋼加工品は、自動車関連分野向けへの供給を狙う。同社は今回の量産化技術を12日からの展示会「MF―Tokyo2017」(東京・有明)で発表する。
同社は冷間鍛造による自動車部品生産が主力で、年商は約30億円(2017年6月期見込み)。
(2017/7/11 05:00)