[ 金融・商況 ]
(2017/8/18 05:00)
16日のロンドン金属取引所(LME)の亜鉛相場は約10年ぶりに1トン=3000ドルを上回り、アルミニウムは約3年ぶりの高値となった。供給が逼迫(ひっぱく)しつつある一方で需要は堅調との見方から、金属相場上昇の勢いが強まっている。
LMEの亜鉛相場(3カ月物)は一時5・8%高の1トン=3132・50ドルと2007年以来の高値を付けた後、3119ドルで取引を終えた。アルミニウムは一時2・7%上昇し、14年9月以来の高値を記録。このほかニッケルと銅、鉛も上昇した。
中国の需要が予想を上回り、ドルが下落する中、非鉄金属の指数はここ2年余りの高値に上昇。中国は二酸化炭素排出や過剰生産能力の削減に向け、違法なアルミ・鉄鋼生産施設を閉鎖する取り組みを強化している。最高指導部が入れ替わる5年に1度の共産党大会を年内に控えた中国の成長てこ入れも工業用金属の消費増加につながっていると、ナティクシスのアナリスト、バーナード・ダダ氏は指摘。
同氏は電話取材で、「今年の早い段階では相場上昇は多くの場合が供給絡みだったが、最近は需要も支援要因となり始めている」と語った。
(ブルームバーグ)
(2017/8/18 05:00)