[ ICT ]
(2017/10/5 05:00)
富士通は、対話型の音声人工知能(AI)を搭載した新型スピーカーや生体センサーを活用した健康管理ソリューションに乗り出す。タッチ型センサーから得た指の血流データから、ストレス度合いを解析する独自のアルゴリズムを開発。血管年齢やストレス度、心拍数の3要素を測定して健康状態を測り、それぞれに合った食事や運動を助言する。まずはスポーツジムや保険会社との協業を検討中。将来は家庭内での利用を目指す。
音声AIは組み込み型のソフトウエアとして、多様な製品への搭載を目指す。またAI搭載スピーカーは管理ソリューションとして、2017年度末までに製品化する予定。併せて販売パートナーとなる協業先を募る。
スピーカー以外では、大きな鏡と一体化した壁型システムを試作した。利用者が鏡の前に立つと、システム側から話しかけてきて健康管理に必要な情報を引き出す。利用者が鏡に装着された生体センターに指を当てると、血流や脈拍を測定して健康状態をチェックする。測定結果はアルゴリズムが分析。音声で「ストレスを感じた時は吐く息を意識し、ゆったりと腹式呼吸をしましょう」とアドバイスするほか、鏡に文字で表示する。
スピーカーや鏡型の健康管理ソリューションは40―60代のシニア層を対象に提案する考え。見守り型ではなく、健康促進に焦点を当てる。近隣の情報などをベースに「公園の桜がきれいです。見に行きましょう」と、外出や運動を伴うアドバイスを行う。
日々測定したデータはクラウド上に保存し有効活用できる。例えば1人暮らしの高齢者に対し、異変があった時に家族や医療機関に自動的に連絡する機能を提供し、保険会社の商品と連携させることも可能。
AI連携により、スマートフォンに搭載された音声アシスタントや、質問に対応するチャットボットなどの精度が飛躍的に向上した。海外では米アマゾンや米グーグルなどのAI搭載スピーカーが話題となり、日本上陸が間近となっている。富士通はシニア向けの「らくらくスマートフォン」で培ったノウハウを生かし、健康管理を起点に音声AI商戦に挑む。
(2017/10/5 05:00)
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