[ オピニオン ]
(2017/11/21 05:00)
日刊工業新聞社が共催する学生によるビジネスプランコンテスト「キャンパスベンチャーグランプリ」。全国8地区で開かれ、東京大会は14回目を迎える。審査委員長を務める東京大学教授の各務茂夫さんは「若き起業家の登竜門」と言い切る。
東京・霞が関に本社を置くエルテス社長の菅原貴弘さんは、2004年の第1回東京大会で優秀賞を受賞した。当時は東大経済学部に在籍し「携帯電話を利用した単語帳」というプランを発表した。
賞を獲得したことで「俺ならいけると自信が持てた」という。大学を中退して経営に専念したが、受賞テーマの事業化は難しく、数年間は苦労したという。ようやくウェブサイトの炎上対策事業に活路を見いだし、昨年11月に上場した。
東京大会の応募数は4―5年前と比べて減少している。学生の新卒採用が“売り手市場”に変わり、起業家を目指す人が減っているのかもしれない。それでも、次の日本を担う起業家の輩出は危急の課題だ。
東京大会の最終審査会は、28日13時半から東京・霞が関の霞山会館で一般公開する。OBの菅原さんも「逆張りの発想で市場を切り開く」をテーマに講演する。読者も学生の起業マインドを身近に感じてはいかが?
(2017/11/21 05:00)