[ オピニオン ]
(2017/11/27 05:00)
航空ファン待望のスポットが30日にオープンする。三菱重工業が愛知県豊山町に開業する展示施設「MRJミュージアム」。小牧南工場に新設した最終組立工場内で、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」に採用された最先端技術を体感できる。
工場5階に約1150平方メートルの展示室を設け、胴体やエンジンなどの実物大模型を設置。MRJのスケールをリアルに感じることができそうだ。燃費性能に優れた次世代航空機エンジンや空力設計などは映像で紹介する。
2階から実機の製造作業を見学できるのも魅力の一つ。愛知、三重県にある製造拠点から胴体、主翼、垂直尾翼などを持ち寄り、機体として完成していく様子は、航空機産業の本拠地ならではの光景である。
最終組立工場がある県営名古屋空港周辺では航空機関連の事業所、施設の集積が進んでいる。MRJミュージアムと歩調を合わせるように、愛知県の「あいち航空ミュージアム」も同日開業する。“航空機の街”が新たな一歩を踏み出す。見学は完全事前予約制で、ウェブサイトで受け付けている。型式証明の取得を目指し、飛行試験を繰り返しているMRJは今が正念場だ。地域を味方に、もう一段の奮起を期待したい。
(2017/11/27 05:00)