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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/19 05:00)
芝浦工業大学応用化学科の田嶋稔樹准教授は、医薬品や農薬に使う有機フッ素化合物を合成する際に必要なフッ素化剤を、安全・安価かつ高効率に生成する手法を開発した。安全・安価なフッ化カリウムから、フッ素化剤となるフッ化水素を発生させる手法。毒性や腐食性が影響しない安定した状態のフッ化水素を生成する。今後、協力企業を募りながら、量産体制の確立を目指す。スルホン酸を加えた有機溶媒にフッ化カリウムを入れると、スルホン酸とフッ化カリウムが反応し、有機溶媒中にフッ化水素が発生する。濾過によりフッ化水素以外を取り除けば、気化しない安定したフッ化水素となる。取扱者が毒性のあるフッ化水素を吸い込むなどの危険がない。
また溶媒中のフッ化水素は、広範なフッ素化反応に適用可能で安全なフッ素化剤、アミン―nHF錯体への変換が容易だという。高度なノウハウや特別な設備がなくてもフッ素化剤を生成できる。
同手法はガンの早期発見ができる陽電子放射断層撮影(PET)検査の検査薬の合成に適用できる。
(2017/12/19 05:00)
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