[ 金融・商況 ]
(2018/1/31 22:30)
コインチェック本社前を訪れた顧客(27日午前、東京都渋谷区=時事)
NEM流出の経緯(時事)
仮想通貨取引所大手コインチェック(東京)から流出した約580億円分の「NEM(ネム)」が複数口座に分散していることが31日、分かった。一つの口座に流出した後、一部を残して9口座に分散。流出から4日後の30日夜にさらに9口座に送金していた。31日夜現在は合わせて19口座が使われている。
業界団体のブロックチェーン推進協会(東京)の平野洋一郎代表理事は、送金を繰り返していることについて、「犯人が資金移動の方法を模索している可能性がある」と話している。
公開されているネムの取引履歴や同協会によると、26日午前0時すぎから約20分間で、コインチェックの口座から8回にわたり、計約5億2300万XEM(ゼム=ネムの取引単位)が流出。午前3時以降も複数回送金された。いずれも送金先は同じ口座だった。
その後、26日午前3時ごろから約30分間で8口座に分散。同日深夜にさらに別の口座にも送られた。4日間は動きがなかったが、30日午後10時半ごろから送金を再開。9口座に送っていた。
ネムの普及を目指す国際団体、NEM財団(シンガポール)は、流出したネムを追跡する技術を開発し、動きを監視している。(時事)
(2018/1/31 22:30)