[ オピニオン ]

産業春秋/「照り焼き」と「テリヤキ」

(2018/5/18 05:00)

「てりやき」と聞いたら何をイメージしますか。こう問われて、「ブリ」と即答したら、「相当に古い人ですね」と苦笑された。さっぱり理由が分からずに、不思議そうにしていたら、比較的若い層は、「ハンバーガー」か「チキン」をイメージするのだという。

ブリの照り焼きと言えば日本食の定番料理。テリヤキハンバーガーやテリヤキチキンはそこから派生した料理なのだと思っていた。ところが、肉のテリヤキ文化は米国からの逆輸入なのだとも知らされた。

これは1950年代後半にキッコーマンがしょうゆで北米市場に進出したことに始まる。米国で日本食向けにしょうゆを使うのは当然だったが、それではしょうゆの普及は広がらないと考えた。米国では肉食が一般的。そこにしょうゆを組み合わせて、一般家庭にもしょうゆを根付かせる戦略を採った。67年には「テリヤキソース」を発売した。

日本では、73年にモスバーガーが「テリヤキバーガー」を発売。国内でも肉のテリヤキ文化が一般的になった。

米国生まれの肉のテリヤキはもう半世紀の歴史。「照り焼きといったら魚介」という発想では、市場創造は難しいのかも。それでも照り焼きはブリが美味いと思うのだが。

(2018/5/18 05:00)

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