産業春秋／使えるロボット

本当に使えるサービスロボットとは、こういうものを言うのだろうと感じるさまざまなロボットたちに出会った。東京都立産業技術研究センターがＤｏｏｇ（茨城県つくば市）と開発した追従運搬ロボット「サウザー」。見た目は単なる荷台と箱だが、前方を動くものに自動追従する。つまり荷物を運ぶには人間が前を歩くだけ。

アキュレイトシステムズ（東京都千代田区）と開発したバイク型のロボット「マルチパーパスモビリティ」にまたがり、後ろに２台のサウザーをつらねて動き回らせてもらった。実に簡単、くねくね運転しても追従は何のその。

メディカルスイッチ（同大田区）と開発した見守り機能付き服薬支援ロボット「ＦＵＫＵ助」も便利。複数の薬が１回に服用する分だけ、時間になるとトレーに載って出てきて知らせてくれる。各１回分は薬局でケースに入れてくれるそう。

幸い健康で薬は何も服用していないが、風邪をひきクリニックに行こうものなら４、５種類は処方される。どれが朝昼晩何錠なのか、熱があるのに見るのはつらい。

サービスロボットは技術の難しさを競うのではない。着眼点に優れ最も便利、コストも手頃なものが生き残ると実感した。