(2022/4/29 05:00)
最大10連休の大型連休(GW)が始まった。3年ぶりにコロナ禍に伴う行動規制がないGWだ。ただ休み明けに新規感染者が急増するとの予測も。政府は旅行・帰省前にワクチン3回目接種か検査を受けるよう呼びかけている。
JTBによると、GWの国内旅行者数(1泊以上)は前年比68・4%増の約1600万人に達する。国内ながら近隣から遠方への旅行が増え、宿泊日数や費用も増加傾向。同行者も身内中心から友人・知人などに拡大している。
新規感染者も全国平均では減少傾向にあり、旅行のスタイルもコロナ禍前に戻りつつあるようだ。ただ今後1年間の旅行支出は「これまでより減らしたい」が37・1%で、「増やしたい」の15・5%を大きく上回る。
燃料高騰にウクライナ情勢の悪化、さらに円安による物価上昇が家計の財布のひもを堅くしている。今回のGWでの旅行を最後にしばらくは節約志向が続き、サービス消費が停滞することが懸念される。
全国消費者物価指数の上昇率は4月以降に2%超が見込まれる。日銀の2%目標をクリアするが、景気拡大によらない悪い物価上昇だ。GWを境に日本経済とコロナ禍の景色が極端に変わらないことを祈りたい。
(2022/4/29 05:00)