(2022/11/22 05:00)
4年に1度のサッカーの祭典が開幕した。ワールドカップ(W杯)カタール大会。首都ドーハは、1993年のイラク戦で日本がW杯初出場を逃した「悲劇の地」として記憶に刻まれている。
あれから29年。変わったのはベスト8越えを目指すまでに成長を遂げた日本サッカーの実力だけではない。出場各国のエネルギー戦略も激変している。
ドーハ近郊で10月中旬に稼働したのは同国初の大規模太陽光発電所。発電容量は原子力発電所1基に相当する約800メガワットに相当しプロジェクトには丸紅が参画している。
中東産油国では、再生可能エネルギーの導入や水素活用の動きが相次ぐ。背景にあるのは脱・石油依存による産業多角化政策に加え、脱炭素の潮流を主導する狙いも透けて見える。翻って日本の初戦相手となるドイツは国内に残る3基の原発について23年4月中旬まで稼働延長する方針を決定した。当初、年内で国内原発全てを停止し「脱原発」を完了する予定だったが、ロシアのウクライナ侵攻で状況が変わった。
めまぐるしい国際情勢下にあって日本は今後、どんな戦術で資源調達競争を勝ち抜くのか。国の根幹に関わるエネルギーでの“失点”は許されない。
(2022/11/22 05:00)
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