(2023/3/1 05:00)
中国から日本への入国を制限する水際対策が3月1日から緩和される。回復傾向にあるインバウンド(訪日外国人)の一段の拡大が期待される。コロナ禍で滞っていた民間交流を活発化し、日本の“対中輸出”を増やしたい。
水際対策の緩和により、中国本土からの入国者全員に行っていたPCR検査を止め、対象を絞ったサンプル検査にとどめる。また成田、羽田、関西、中部の4空港に限定していた到着便の制限を撤廃し、増便も認めるという。
日本政府観光局によると1月の訪日客は149・7万人。コロナ禍前(2019年1月)の56%まで回復した。入国者数の上限撤廃、個人旅行の解禁など、22年10月に講じた水際対策の緩和が寄与している。入国制限を継続していた中国は4%程度の回復にとどまっていた。
インバウンド消費は国内総生産(GDP)統計では輸出の扱い。日米真逆の金融政策により為替相場は円安基調にあり、対中輸出を増やすには有利な相場だ。
政府は25年度にインバウンド1人当たりの消費額を20万円(19年は15・9万円)に引き上げたい意向。インバウンド消費の「質」をいかに高めるか。まずは「量」を確保した上で新ステージに進みたい。
(2023/3/1 05:00)
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