【早読み特選】アサヒ、27年めど鉄道輸送6割へ 700km超「転送」重点に切り替え

(2023/10/13 17:00)

「物流24年問題」に対応

アサヒグループジャパンはビール・飲料などの国内工場から各配送拠点に500キロメートルを超えて送る「転送」について、モーダルシフト比率を2027年をめどに現状より約10ポイント高い約60%に引き上げる。500キロメートルを超える転送を鉄道輸送などに切り替えてきたが、「物流の2024年問題」などを踏まえ、特に700キロメートルを超える転送を積極的に切り替える。このうち東京―大阪間はトラック輸送を残し、中継点を設ける「中継輸送」を始める計画だ。

  • アサヒグループの国内工場から出荷するトラック

アサヒグループジャパンは物流の効率化やトラックドライバー不足対応の目的で、500キロメートルを超える転送のモーダルシフトを進めてきた。モーダルシフト比率は23年8月までに22年末比で7・5ポイント上昇の50・1%に高めた。24年4月からドライバーが1人で配送する距離が限られることを踏まえ、特に700キロメートルを超える転送を重点的に切り替える。

東京―大阪間の物流は500キロ―700キロメートルで、本来は切り替えの対象。ただ最も物流量の多い重要な動脈だけにトラック輸送を残す。名古屋工場(名古屋市守山区)と富士山工場(静岡県富士宮市)を中継拠点として貨物を積み替えて転送する中継輸送を計画。すでにテストを開始しており、結果を踏まえて実施に移行する。

モーダルシフトはコスト増を伴うため、切り替えは物流効率とドライバー負荷低減を勘案しながら実施する。これらを進めることで27年ごろに比率を60%ほどに高められるとしている。

一方で300キロメートル圏内の転送については、トラック事業者と協力しながらさらなる効率化を進める。ドライバーの配送作業の状態を把握するためデータ収集を始めており、待機時間や積載のムダを排除できるような施策につなげる。

(2023/10/13 17:00)

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