(2023/10/27 05:00)
日米の長期金利(10年国債)が上昇している。堅調な米国経済を背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方が市場に広がっている。米国の金利上昇につれて日本の金利も上昇傾向にある。
米国の9月の新築住宅販売戸数が市場予想を上回ったことで堅調な経済が再確認され、米FRBの金融引き締めが継続しても経済は持ちこたえられると市場はみる。26日の米長期金利は5%に迫り、日本の新発10年物国債の利回りも0・88%台の高水準を付けた。
日銀がイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)を修正するか注視したい。日銀は7月に0・5%程度だった長期金利の許容上限を1%に引き上げたが、その1%が迫る。
長期金利がこのまま上昇すれば、日銀は国債購入による金融緩和に動く必要がある。YCCの修正を金融政策正常化への布石とするのか、31日の日銀金融政策決定会合後の総裁会見が注目される。
日銀が2024年春闘で高水準の賃上げを確認すれば、YCCやマイナス金利政策の解除が視野に入ると市場はみる。春闘の行方は支持率回復を目指す岸田文雄首相のみならず、日銀総裁にとっても気がかりだ。
(2023/10/27 05:00)
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