【早読み特選】常石造船、東ティモールに造船所建設検討 今夏めど正式決定へ

(2024/2/7 17:00)

【福山】常石造船(広島県福山市、奥村幸生社長)が東ティモールで造船所の建設を検討していることが分かった。インドネシアでも修繕ドックの建設を検討している。現在、実現可能性調査(FS)を行っており、結果を見た上で夏ごろには進出の可否を正式決定する。

1月28日の週に奥村社長が両国を訪問し、造船所建設の候補地を視察した。東ティモールでは首都ディリ東方約50キロメートルのマナトゥトをはじめ3カ所程度が候補にのぼっている模様。インドネシアでの建設候補地は明らかになっていない。

先立つ2023年12月、東ティモールのシャナナ・グスマン首相が来日した折には奥村社長とも面会、造船所の誘致が話題に上った模様だ。

常石造船は24年1月、東ティモールから技能実習生を受け入れることで調印したと発表しており、現地での造船産業育成に向けて前向きに検討が進んでいる様子がうかがえる。

ただ、現段階では東ティモールでの造船所建設が難しいと判断した場合は「インドネシアで(新造船の造船所を)作る可能性もある」(幹部)ともしており、可否は柔軟に判断する姿勢のようだ。

常石造船は1994年にフィリピンのセブ島、2001年に中国に進出。特にセブ島進出時には産業基盤が全くなく、産業団地や電力などのインフラ整備から始めて造船業を育てた実績がある。

東ティモールは02年にインドネシアの支配を脱して独立を果たした若い国。人口約134万人、国内総生産(GDP)は約19億ドル(約2822億円、20年)で、農業が主力。安価で若い労働力が豊富なことが造船業の立地には有利と見られる。

(2024/2/7 17:00)

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