産業春秋/起業・新事業開発のリスクを下げる方法

(2024/3/6 05:00)

「成功した起業家はピボットしまくっている」。ピボットとはスタートアップによる事業の方向転換。早稲田大学ビジネススクールの樋原伸彦准教授は、最初に目標を設定せずに、今ある手段(能力・技術・人脈など)から事業の可能性を創造する「エフェクチュエーション」理論を唱える。

起業や新規事業開発は「コーゼーション」の意思決定プロセスがとられることが多い。事業計画を立て、数値目標を定めて、そこに到達するための手段を選ぶ。見通しを立てにくい世の中で、変化への即応が難しい点がある。

両プロセスは料理に例えると「冷蔵庫にあるものからメニューを考えるか、メニューを考えてから買い物に行くか」。昨今のビジネスにおいて、コストがかかりリスクが高まるのはどちらか。

エフェクチュエーションを体現する例として、京セラのアメーバ経営を挙げる。樋原准教授の講座には4月からの新年度、金融や保険、製薬などの企業から経営学修士(MBA)取得者などが集まる。

日本の経済的地位低下が指摘される中、再び活力を高めるには起業や新事業開発が欠かせない。エフェクチュエーションの意思決定プロセスは、その突破口となるのではないか。

(2024/3/6 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン