人材不足にロボットによる作業効率化提案 マイスティア

(2024/7/22 12:00)

  • 食品工場に納入した豆腐梱包機。段ボール箱の組み立てから梱包までを自動化し生産性向上に寄与する

マイスティア(熊本県益城町、工藤正也社長)は、システムインテグレーター(SIer)として製造現場の自動化に貢献する。同社のSI事業の特徴は既存の設備や工場のレイアウトを考慮して自動化設備の設計、ライン構築ができること。食品工場では、検査や梱包(こんぽう)の自動化システムを工場レイアウトに合わせて設計した例がある。豆腐やところてんなど軟らかい製品にも対応する。

顧客は地元の中小企業が多い。熊本をはじめ九州では半導体産業の設備投資が活発で雇用が増え、企業によっては人材不足が課題だ。マイスティアは人材不足への対応として、ロボットによる作業効率化を提案。予算に応じたシステム構築から設置後の保守点検まで一手に引き受ける。ロボット導入に利用できる補助金申請のアドバイスも行う。

複数の自社工場を持ち、半導体分野の解析事業や装置製造にも携わる。現在、自社工場の一つ「Fab3」(熊本県合志市)隣接地に新工場「Fab4」を建設中。新工場にはクリーンルームを設置し、半導体業界の製造現場の生産性向上を支援する。

既存工場では自社開発した自動化システムが活躍する。多関節ロボットを用いて、装置に使うケーブルの端子取り付けから検査工程までを自動化した。

今後の事業拡大に備えてSI人材の育成にも取り組む。未経験者も活躍できるように、設計から保守点検までの一連の仕事を学べる社内独自の教育課程を構築する。

人工知能(AI)の活用では画像処理システムを自社内で構築。比較的能力の低い中央演算処理装置(CPU)でも使えるような仕組みで導入コスト削減につなげる。ユーザーの課題解決のために外部のシステムを活用することもある。

工藤社長はロボットや自動化機械による省人化を「活人化(かつじんか)」と表現する。2030年までにSI事業の年間売上高で現在比約3倍の30億円を目指す。

(2024/7/22 12:00)

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