産業春秋/猛暑で消費は増えたのか?

(2024/8/28 05:00)

猛暑の影響により、東京都の家計消費支出が今夏に390億円増加する可能性があるという。帝国データバンクによると、1世帯当たりでは7月に平均2621円、8月に3623円の増加が見込まれる。

最も増えるのが「食料」の149億円で、主食の穀類や魚介類の支出が減った一方で飲料やアイスクリームなどの冷菓が売れたという。宿泊料を含む「教養娯楽」は100億円、エアコンなどの「家具・家事用品」は83億円の増加を見込む。

ただ猛暑で消費が増えたとはいえ、金額は1世帯で月平均3000円程度。むしろ節約志向が継続しているようにも映る。かく言う筆者もデフレマインドを払拭できず、今夏の休暇の思い出はアウトレットモールに出かけたくらい。値札ばかり見ていた。

実質賃金は秋以降、前年比での増加が定着するとされる。賃上げが物価の上昇を上回り、個人消費の喚起を起点とした経済好循環が回り始めると期待したい。過度な円安も徐々に修正されそうだ。

その円安是正。行き過ぎると株価を下落させ、輸出主導の企業業績に影響を及ぼす。米国が金融緩和に転換する中、日銀は市場との対話を重ね、急な為替変動を回避する目配りが求められる。

(2024/8/28 05:00)

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