(2024/11/6 16:25)
米議会選、過半数焦点に
6日の東京外国為替市場は円相場が一時1ドル=154円台に乗せた。米大統領選の投票が5日(現地時間)に行われ、開票作業が進む中でトランプ氏が優勢との見方が強まり、ドルを買って円を売る動きから円安が進行した。上院・下院とも共和党が過半数の議席を獲得すれば、米金利とドルがさらに上昇する可能性もある。
金融市場は直近の期間でトランプ氏の勝利を織り込んでいる。米10年金利は4・3%と、10月16日時点の4・0%台から0・3ポイント上昇した。円相場も10月21日以降に1ドル=150円を超えて円安が進行した。
拡張的な財政政策は民主・共和の両党に共通する方針だが、トランプ氏は関税引き上げや移民抑制を併せて掲げており、よりインフレの再加速を促しやすいと考えられている。トランプ氏と共和党が上下院で勝利する「トリプルレッド」が実現すれば、減税による消費刺激策などで経済の押し上げ要因になるとみられる。一方でインフレ再燃のリスクが浮上し、米金利上昇や、円安ドル高の展開になりやすい。
市場はトランプ氏の勝利を相当程度織り込んでいたため、さらなる金利上昇の余地は小さいとみる向きもある。みずほ証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジストは「米金利上昇は一時的なものにとどまる。ドル円レートに対する影響も同様」と予想している。
(2024/11/6 16:25)
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