ユニチカ、繊維撤退 高分子事業に集中

(2024/11/28 17:00)

中国メーカーと競争激化

ユニチカは祖業である繊維事業および、不織布や産業繊維といった機能資材事業の大半から撤退する。繊維事業は中国メーカーとの競争激化などで苦戦が続いており、2024年3月期の営業損益は5億円の赤字だった。今後、両事業の売却先を探し、包装用フィルムや工業用フィルムといった高分子事業に経営資源を集中する。主な取引銀行が債権放棄に応じるほか、官民ファンドが出資してユニチカの経営立て直しを支援する見通しだ。

繊維事業は子会社のユニチカトレーディング(大阪市中央区)を中心とする衣料繊維や自動車向けカーペットなどの産業資材を含み、24年3月期の売上高は330億円。同事業は20年3月期から営業赤字が続いている。

機能資材事業は中空糸など一部を継続するが、ガラス繊維事業や不織布事業などからは撤退する。機能資材事業の24年3月期売上高は342億円、営業損益は25億円の赤字だった。

経営再建に向け、三菱UFJ銀行などの主要取引銀行に金融支援を求める。各行は300億―400億円規模の債権放棄に応じ、官民ファンドの地域経済活性化支援機構(REVIC)は約200億円を出資する見込みだ。

ユニチカは1889年に尼崎紡績として創業。1918年に摂津紡績を合併して大日本紡績と改称し、東洋紡績(現東洋紡)などとともに国内の三大紡績を成した。69年には日本レイヨンと合併し、ユニチカが発足した。

(2024/11/28 17:00)

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