インタビュー/インタフェース・広島工場 柳生浩良工場長

(2024/12/4 12:00)

産業用パソコン、部品含め国産貫く

インタフェース(広島市南区、国司晃社長)は、高付加価値な産業用パソコンを生産する。高速鉄道や航空・宇宙、産業機械など顧客の業種は幅広い。デジタル変革(DX)を積極的に取り入れる広島工場(広島県大竹市)の柳生浩良工場長に現状などを聞いた。

―国内生産にこだわっています。

「大分県国東市と広島県大竹市の2カ所で生産している。産業用パソコンの生産を大分で始めた当初から国内生産を貫いており、使用する部品も国産もしくは日本の友好国から調達する。最小製品は名刺より一回り大きい程度で幅広い業種の製品に搭載されている。さまざまな使用環境に対応して製品は頑丈。シャットダウンせずに電源を切れる点も顧客から好評だ」

―多品種少量生産で最少1台からの受注に対応しています。

「産業用パソコンの受注は1、2台も多い。各製品の生産は10年継続し、修理は15年間対応する。多品種の製品を生産するため大分、広島双方で基板を自社生産する。広島は基板に載せる電子部品だけで約2500種類ある。電子部品を入荷した時点でリールにバーコードを貼り、管理する。組み立て工程では工程別に3度の検査を行い、全ての検査に合格した製品にだけ『検査合格書』を発行、出荷する。3度の検査に合格していない製品を外に出さないためだ」

―DXにも積極的に取り組んでいます。

「『エージャン』というプログラミング言語を自社開発し、システム開発を自社で手がけてきた。社員の3分の1がプログラミングできる。現場の社員がシステムを作るのが基本方針。広島工場の生産管理システムは工場の社員がプログラミングした。生産状況をリアルタイムに把握できるほか、各工程で製品のトレーサビリティー(履歴管理)を記録し、いつ、どこで、どんな部品を搭載した製品かも分かる」

―工場の自動化設備を内製しています。

「電子部品にシステムを書き込む装置や基板に2次元バーコードを印刷する装置を内製した。現在は多軸の協働ロボットを開発している。これまで産業用パソコン中心に事業を展開してきた。今後はシステムソリューションを強化したい」

(2024/12/4 12:00)

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