特集・連載
日刊工業新聞電子版に掲載された人気の連載企画をまとめています。(記事は掲載日時点の内容です。)
ピックアップ
(43)小山酒造
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酒蔵紀行(43)小山酒造−“江戸の地酒”五輪にらむ (2014/11/5)
JR赤羽駅から徒歩20分。マンションや住宅が立ち並ぶ中、小山酒造の醸造所がある。清酒「丸眞正宗」は東京23区唯一の酒蔵による“江戸の地酒”として知られている。 蔵のある岩淵町は岩槻街道の宿場町。秩父山系浦和水脈の水が豊かにわいたことから、地元に酒を供給する目的で小山新七が創業し...
(42)井坂酒造場
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酒蔵紀行(42)井坂酒造場−蔵の味守り、細く長く (2014/10/22)
「真面目な酒造りをしている」と、井坂酒造場を知る人は言う。だんじり祭で賑(にぎ)やかな印象の海側の町と対照的に、岸和田市の東部は緑豊かな里山の麓に田畑が広がる。井坂酒造場は1818年(文政元年)からこの地で酒造りを営んできた。 主力銘柄は、酒の神として知られる奈良県桜井市の大神...
(41)石川酒造
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酒蔵紀行(41)石川酒造−ビール製造技術も活用 (2014/10/15)
石川酒造は江戸幕府直轄領熊川村(東京都福生市)の名主だった石川家13代当主石川和吉が1863年(文久3年)創業した。農業を生業としていたが、農地改革などを経て酒造業に軸足を移して現在に至る。敷地内の井戸から汲(く)み上げた地下水で仕上げている。 純米酒「多満自慢」は80年前から...
(40)宮坂醸造
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酒蔵紀行(40)宮坂醸造−酒造りの「真面目さ」継承 (2014/10/8)
「真澄」の蔵元、信州・諏訪の宮坂醸造は、創業352年目を迎えた。社長の宮坂直孝は真澄らしさを「原料、設備、技術、人材といった酒造り全般に対する真面目さ」と例える。冬は寒く、乾燥する酒造りに恵まれた風土、モノづくりに対する向上心が強い“諏訪人気質”が相まって磨かれた酒だ。 真澄は...
(39)清水清三郎商店
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酒蔵紀行(39)清水清三郎商店−酒のしずく集める古来製法 (2014/9/17)
清水清三郎商店は、1869年に伊勢の若松村(現在の三重県鈴鹿市)で創業した。この地域は奈良の都と伊勢神宮を結ぶ中継地点で“味酒鈴鹿国(うまさけすずかのくに)”という枕詞(まくらことば)があるほど酒造りが盛んだった。同社はいったん『清水醸造』に社名変更したが、5代目社長の清水慎一郎...
(38)今西清兵衛商店
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酒蔵紀行(38)今西清兵衛商店−顧客と対話、ファン増やす (2014/9/10)
今西清兵衛商店は、日本清酒の発祥の地と言われる奈良にある。春日大社と神獣の鹿から名付けた「春鹿」を生産する。軽快な飲み口でキレの良い純米超辛口が主力だ。「超辛口は淡泊な刺し身を引き立たせる」と社長の今西清隆は話す。 奈良の代表的な酒として知られる春鹿は約30年前に海外でも販売を...
(37)黄桜
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酒蔵紀行(37)黄桜−職人技に科学的な裏付け (2014/9/3)
カッパのCMが有名な黄桜。伏見の地酒から全国区への成長を支えたのが、本社のある京都・伏見の三栖工場だ。1958年に瓶詰め工場として稼働し、6年後の64年に醸造蔵を立ち上げた。高度成長まっただ中、いち早く近代設備を導入。74年に丹波工場(兵庫県篠山市)が完成するまで、主力工場として...
(36)関谷醸造
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酒蔵紀行(36)関谷醸造−原料厳選の「空」で名声 (2014/8/20)
春は桜、秋は紅葉が見事な愛知県奥三河地方で1864年に創業した関谷醸造。「当時は(愛知県―長野県を結ぶ)伊那街道の宿場町として栄え、信州に塩を運ぶ商人が酒を楽しんだ」と、7代目社長の関谷健は歴史を語る。 同社の名を高めたのが1985年発売の純米大吟醸「空(くう)」だ。全国新酒鑑...
(35)惣誉酒造
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酒蔵紀行(35)惣誉酒造−生もと仕込みで深さと軽さ (2014/8/6)
惣誉酒造は栃木県南東部の市貝町で、鬼怒川水系の伏流水を生かした地酒造りをしている。酒米には良質とされる山田錦をふんだんに使用。すべて自社で精米し、麹(こうじ)作りも手作業だ。2008、13の両年に「大吟醸」が関東信越国税局の酒類鑑評会で最優秀賞を受賞した。 生もと(きもと、もと...
(34)菊水酒造
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酒蔵紀行(34)菊水酒造−女性のアイデアで新作続々 (2014/7/30)
菊水酒造の創業は江戸末期で、1948年に菊水酒造合資会社として法人化された後、2002年に菊水酒造に組織変更して現在に至る。1926年には、清酒づくりには不向きとされる温暖な高知で、より良質の清酒づくりを目指し、日本で初めて酒蔵に冷蔵貯蔵設備を導入した。75年頃には「一升瓶では物...