[ その他 ]
(2016/3/7 05:00)
2020年の東京オリンピックのメーン会場、新国立競技場の建設計画はすったもんだの末の仕切り直しで、ようやく道筋が見えた。今度こそ入念な段取りで、きっちり仕上げてもらいたい▼開幕まで1600日を切った。超一流のアスリートが結集し、世界の耳目を引きつける一大イベントは、本当に待ち遠しい。だが20年は五輪だけでなく、地球環境の行く末が問われる節目の年でもある。安穏としてはいられない▼昨年末の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で、すべての国が参加する地球温暖化対策の『パリ協定』を採択したことは記憶に新しい。各国が利害を超えて合意した新たな枠組みは20年に始まる▼すでに記憶のかなたかもしれないが、10年に名古屋市で開いた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択した戦略計画『愛知目標』は20年が最終年。生物の生息地が失われる速度を少なくとも半減することなどを定めたが、こちらの進捗(しんちょく)は心もとない▼五輪はスポーツを越えて経済・社会に大きな影響を及ぼす。12年のロンドン大会以降、持続可能性への配慮が強く求められている。“環境に優しい”日本の暮らしを世界に披露する機会にしたいものだ。
(2016/3/7 05:00)