[ オピニオン ]
(2016/11/3 05:00)
3日は文化の日。戦後日本の骨格となった日本国憲法は、ちょうど70年前の1946年(昭21)のこの日に公布され、半年後の5月3日に施行された。
同時にこの日は明治天皇の誕生日を太陽暦に直した日。かつての「天長節」(天皇誕生日)、第二次大戦の終戦までは「明治節」という秋の祝日だった。若い世代には、知らない人もいるそうだ。
昭和天皇の誕生日だった4月29日とともに春秋の叙勲の発令日でもある。勉学やスポーツ、行楽に適した時期の半年間はなれたふたつの休日は一時期、自由と平和を愛する「文化の日」と自然に親しむ「みどりの日」として対をなした。しかし後に4月29日は「昭和の日」に改められた。
政府は明治維新から150年を迎える2018年に記念事業を検討している。1968年(昭43)には盛大な「明治百年記念式典」を挙行し、各地に「明治の森」などの公園や記念施設を設けた前例もある。
近代国家の樹立を節目ごとに振り返り、国のあり方を見直すことは意味がある。ただ一部には、記念事業として11月3日を「明治の日」にしてほしいという声もあると聞く。戦後70年余を経て、広く定着した「文化の日」を改めるべきかどうか。読者諸兄姉のご意見は。
(2016/11/3 05:00)