[ オピニオン ]
(2017/4/7 05:00)
桜前線が北上している。あと数日もすれば東北南部でも開花した桜が目に映ることだろう。
山形県天童市のシンボルでもある舞鶴山の山頂に巨大な将棋盤がある。9日に始まる「天童桜まつり」のメーンイベント「人間将棋」の戦いの場だ。今年は22、23の両日に開かれる。甲冑(かっちゅう)や着物を身にまとった武者や腰元が将棋の駒となり、プロ棋士の指し手に従って盤上を行き交う。行事は1956年(昭31)から続く。
将棋駒の生産量日本一を誇る天童市。最近では高校生棋士の成長を描いた人気マンガ『3月のライオン』ともタッグを組んでいる。ふるさと納税に伴うオリジナルグッズも人気を集める。
マンガは映画化され、3月に2部作の前編が封切りされたばかり。23日には主人公・桐山零を演じた人気俳優の神木隆之介さんが大友啓史監督とともにトークショーに来場する。前日には映画の後編が公開されることから、例年以上の人出が見込まれる。
人間将棋では、将棋ソフトの不正使用を疑われたものの最終的に証拠はないとして復帰した三浦弘行九段が、山形出身の阿部健治郎七段と対局する。戦いの場はソメイヨシノなど約2000本が立ち並ぶ。満開の桜を期待しつつ、後は晴天を祈りたい。
(2017/4/7 05:00)