[ オピニオン ]
(2017/8/7 05:00)
トヨタ自動車とマツダが資本提携する。電気自動車(EV)の共同開発が目的の一つのようだ。仏英両国が2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出し、中国やインドがEV優遇策を導入するなど、EVへのシフトチェンジが加速している。
EVや燃料電池車(FCV)は究極のエコカーといえるが、エコカーの原点として自動車産業が追究してきたのが車体の軽量化である。限られたエネルギーで走行距離を伸ばし、動力性能を高めて軽快な走りを実現する。
京都大学やデンソーなど産学官20機関は、植物由来素材「セルロースナノファイバー」を樹脂に混ぜた材料を自動車部材に応用するプロジェクトを進めている。素材そのものが二酸化炭素(CO2)削減に貢献する上、軽量化によるCO2削減も期待できる。
新素材は鋼鉄の5分の1の軽さで、5倍以上の強度を持つ。東京五輪が開かれる20年に、10%程度の軽量化を実現した試作車を完成させるのが目標である。
もちろんEVでもエンジン車でも駆動方式を問わずに軽量化できるのが優位点だ。自動運転技術の開発が進む中、自らハンドルを握って運転を楽しむ“軽い”エコカーがあってもいい。
(2017/8/7 05:00)