産業春秋/線状降水帯

(2021/6/2 05:00)

西日本に続き、東日本も間もなく梅雨入り。国土交通省水管理・国土保全局と気象庁が、防災気象情報の伝え方の改善策を発表した。住民の適切な避難の判断や行動を促すのが狙い。

17日に新設するのは「顕著な大雨に関する情報」。「〇〇地方では、線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています」というアナウンスで、警戒レベル情報を補強する。

近年よく耳にする線状降水帯とは、列をなした積乱雲が停滞したり同じ場所を通過したりして大雨が降り続く状況のこと。災害の危険が急速に高まっていることを一般に訴求しやすいキーワードとして積極的に使うことにした。

もっとも「線状降水帯が何を示すかの定義は、専門家の間でも定まっていない」(気象庁)。このため“線状降水帯警報”発令のような使い方はできないそうだ。科学的な正確さと一般への分かりやすさのどちらを優先するか。予報官にとってはジレンマかもしれない。

気象や防災の関係者の間では、各種の注意喚起が国民の心に響かず、避難に結びつかないという思いが強い。夏は水害や台風のシーズン。企業トップからも従業員に適切な避難行動を呼びかけるよう心したい。

(2021/6/2 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン