産業春秋／スポーツを楽しもう

健康のために何をするか。規則正しくバランス良く食べる、運動する、よく寝る、ストレスをためない。“健康経営”という言葉を耳にするようになって１０年以上になるが、社員の健康を重点に据えた経営は進んでいるだろうか。

経済産業省では２０１５年から健康経営銘柄を選定している。過去９回の中で選ばれた企業の取り組みをみると面白い。自社の特定保健用食品などの摂取で、参加従業員の中性脂肪率を減少させた食品会社、従業員向け健診施設を開設した医療機器メーカーになるほどとなる。

選定企業では食をはじめ生活習慣の改善で成果を上げている企業が多い。運動ではウオーキングイベントの実施が目立つ。

ウオーキングは手軽ということもあるが、参加意識を高めるため、役員との歩数対抗企画を行うといった工夫も凝らす企業がある。イベントに合わせて会員制交流サイト（ＳＮＳ）で情報発信し、コミュニケーションが向上した企業もある。

昭和の時代には企業が運動会を行い、社員の一体感を生み出していた。ともに体を動かし、集う心地よさを味わえるのはウオーキングイベントも同じ。きょうはスポーツの日。健康で活力ある社会の実現を願いたい。