産業春秋/金融正常化カウントダウン

(2024/2/2 05:00)

日銀は政策転換に向け、時間的な猶予を得たのではないか。米連邦準備制度理事会(FRB)による3月の利下げ観測について、パウエルFRB議長は1月31日(現地時間)の会見で「可能性は高くない」と早期の利下げをけん制した。

米FRBの会合は3月の次が5月で、市場関係者は5月の利下げを有力視する。日銀は3月か4月会合での政策転換が予想されており、米FRBに先んじて金融政策の正常化に動くことができる。

米FRBの利下げと、日銀のマイナス金利政策の解除の時期が重なると、日米金利差の縮小により円高が加速しかねない。ただ日銀はマイナス金利解除後も「極めて緩和的な金融環境が当面続く」(植田和男総裁)としており、日米の政策転換も円高は限定的との見方もある。

日銀は1月の金融政策決定会合の「主な意見」を公表した。「マイナス金利解除を含めた政策修正の要件は満たされつつある」との意見もあり、政策転換が近いことをうかがわせる。

日銀は2024年春季労使交渉(春闘)を見極めた上で政策を決断する。労使共闘の春闘でデフレ脱却に道筋を付け、日本経済は新局面に移行したい。“能登再生”を強力に推進しながら―。

(2024/2/2 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン