公取委、日産に勧告へ 下請け30社超に減額強要

(2024/3/4 17:00)

公正取引委員会は近く、自動車部品サプライヤーへの納入代金を一方的に減額させたとして、日産自動車に再発防止などを求める勧告を行う方針だ。下請事業者に対する代金の一方的な減額は下請法で禁止されている。日産は同法に違反して過去数年間で30社以上に計約30億円を減額させていたとみられる。日産は公取委の指摘を受けて、対象となった取引についてはすでに減額分を返金したとしている。

下請法では下請け事業者の了解を得ていても、また、発注元の親事業者に違法性の認識がなくても、あらかじめ定めた代金を減額することなどを禁止している。日産は数年にわたってサプライヤーに部品の代金を支払う際、事前に両社で取り決めた金額から数%を減らして支払っていたとみられる。約30億円の減額は下請法が施行した1996年以来、過去最高額になる見通し。

日産は「下請法対象の事業者との一部取引において、公正取引委員会から指摘、並びに調査を受け、現在同委員会からの最終的な結果を待っている」としており、減額内容などの詳細は明らかにしていない。

(2024/3/4 17:00)

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