産業春秋/TOB、新年度も増勢維持か?

(2024/3/29 05:00)

KDDIは28日、ローソンに対するTOB(株式公開買い付け)を開始した。出資比率を2・1%から50%に上げ、すでに50%を保有する三菱商事と共同経営する。TOBの期間は4月25日まで。コンビニエンスストアの店舗と通信技術を融合した新サービスを構築するという。

ローソンの無人店舗でのリモート接客やKDDI商品(銀行、保険、ヘルスケアなど)の提供、さらにKDDIのデジタル変革(DX)技術を活用してローソン店舗の運営も最適化していく。

コンビニは人手不足の課題を抱え、携帯電話は成熟市場。KDDIとローソンは顧客基盤を連携し、新たな経済圏の創出を目指すという。自社だけでは完結しない新たなサービスを企業連携で開拓するもので、拡大均衡を狙った事業戦略の行方が注目される。

日本はコストカット経済から、賃上げや投資で成長する経済に転換しつつある。企業は「賃上げ、値上げ、利上げ」が継続する経済環境に対応できる収益基盤とする必要がある。

23年のTOBは60件を超えており、「同意なき買収」提案も相次いでいる。事業領域の拡大を目的としたTOBはさらに増えていくのか。新年度の企業変革の取り組みに注目したい。

(2024/3/29 05:00)

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