産業春秋/能登半島地震3カ月

(2024/4/1 05:00)

元日の能登半島地震の発生から1日で3カ月になる。いまだに公共施設や学校などへの1次避難者は4000人超を数え、ホテルや旅館などの2次避難所にも3000人超が暮らす。8000戸弱が今なお断水に悩まされている。

幹線道路の復旧が進み、被災地の一部で仮設住宅への入居が始まったが、本来の日常を取り戻すまでの道のりは長い。厚生労働省によると、石川県の2月の有効求人倍率は前月比0・09ポイント低下の1・41倍で、全国で最も下げ幅が大きい。企業活動の本格再開が待たれる。

被災地の災害廃棄物の処理も進んでいない。災害ボランティアの事前登録数は3万4000人に達するものの、活動した延べ人数は1万人強にとどまる。宿泊施設など受け入れ体制の整備も進めたい。

石川県は被災地の「創造的復興」を目指す計画の骨子をまとめた。輪島塗などの伝統産業や観光施設の復興などを通じ、能登の魅力をこれまで以上に高めるという。仮設住宅の建設を進め、防災計画も見直す。5月中にも取りまとめる予定だ。

被災地の復旧・復興に向けた1兆円の一般予備費を盛り込んだ24年度政府予算が成立した。政府はこれにとどまらず、息の長い支援が求められる。

(2024/4/1 05:00)

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