(2024/4/1 17:00)
全国の多くの企業が1日、入社式を開いた。コロナ禍の収束に伴って対面で開催する会社が目立ち、各社のトップは次の時代を見据えた挑戦をしていこうと新入社員にメッセージを贈った。2023年度は不祥事に揺れた会社も若い力を新たに得て再起を期す。
トヨタ自動車は愛知県豊田市の本社で入社式を開き、新入社員1464人を新たな“仲間”として迎え入れた。佐藤恒治社長は「クルマ屋のプロを目指してほしい」と呼びかけた上で、プロになるためには「クルマを好きになる」「クルマづくりの楽しさを見つける」「一生懸命、努力する」の三つが大事だとした。新入社員代表の佐々木孝輔さんは「舗装されていないような海外の道でも走れる車を作りたい」と意気込んだ。
本社前には旗艦車種の「クラウン」や、高級車ブランド「レクサス」など、工場ごとに生産する主力車種を展示。佐藤社長は「クルマ屋に入社したことを実感した1日であってほしい」と狙いを語った。
日立製作所は都内で入社式に相当する「キャリアキックオフセッション」を開催。小島啓二社長は「変化をチャンスと捉え、自らの成長、日立の成長、社会の成長を考えるような感性豊かで挑戦が好きな人になっていただければうれしい」と新卒・中途採用約780人に語りかけた。自社が注力する社会イノベーション事業にも言及し、「社会はこれまでに人類が経験したことのない速度で変化しており、解決すべき課題であふれている。仲間たちと力を合わせ、成長していこう」と鼓舞した。
日本航空(JAL)は羽田空港(東京都大田区)の格納庫で入社式を開き、グループ40社の約2600人の新入社員が参加。1日就任した鳥取三津子社長は「移動を通じて、心弾む未来をつくりたい。皆さんと一丸となり、将来も必要な会社となるように進む。一緒に頑張ろう」と激励した。また1月に能登半島地震やJAL機の衝突事故が起きたことを念頭に「安全とお客さまの視点を基点に考え、壁にぶつかっても、自分を信じ進んでほしい」と呼びかけた。
(2024/4/1 17:00)
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