(2024/4/1 17:00)
不正に伴う車減産響く
日銀が1日発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が2023年12月調査比2ポイント低下のプラス11で、4四半期ぶりの悪化となった。品質不正に伴う自動車の減産に加え、海外需要の弱さを受け、幅広い業種で悪化した。一方、雇用についても人手不足感が一段と深刻化しており、成長の足かせになるリスクが高まっている。
業況判断DIは景気の現状について「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた値。
大企業製造業の業種別では、ダイハツ工業や豊田自動織機の生産・出荷停止の影響などで「自動車」が同15ポイント低下のプラス13。「鉄鋼」「非鉄金属」「業務用機械」「電気機械」も低下し、幅広い業種にマイナス影響が広がった形だ。
中小企業製造業も同3ポイント低下のマイナス1だった。「自動車」が同32ポイント低下のマイナス8と大きく落ち込み、「鉄鋼」「非鉄金属」などの素材にも波及した。エネルギー・原材料高騰も引き続き重しとなった。
先行きのDIは大企業製造業が最近より1ポイント低下のプラス10とやや悪化の見通し。海外経済の先行きを懸念する声が大きい。「鉄鋼」「造船・重機等」「食料品」でコスト高への不透明感が示された。一方、中小企業製造業は同1ポイント上昇のプラスマイナス0とやや持ち直す。コスト高の懸念がある一方で、自動車生産回復への期待がある。
借入金利水準判断の先行きは全産業で同14ポイント上昇のプラス31となった。日銀が決定したマイナス金利解除を想定した可能性が高い。
(2024/4/1 17:00)
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