(2024/6/3 17:00)
NTTは3日、グループ各社の宇宙関連事業の統一ブランド「NTT C89」を新設したと発表した。成層圏を飛行する高高度無人機(HAPS)を用いて携帯端末と直接通信できるシステムの商用提供を国内で2026年に始める。低軌道を周回する観測衛星のデータを静止軌道衛星経由で地球に高速伝送する光データリレーサービスの提供も目指す。現状で数十億円規模の宇宙関連事業の売上高を33年度に1000億円規模に拡大する。
NTTは宇宙統合コンピューティング網の実現に向け、HAPSと観測用低軌道衛星、静止軌道衛星で自前化を目指した事業開発を見込む。HAPS事業では、NTTとスカパーJSATの共同出資会社であるスペースコンパス(東京都千代田区)とNTTドコモが主導し、みずほ銀行や日本政策投資銀行が参画するコンソーシアム(共同事業体)が欧州航空機大手エアバス傘下の英AALTO HAPSに最大1億ドル(約157億円)を出資する。
観測用低軌道衛星事業では複数の観測衛星を用いて世界全土のデジタル3次元(3D)地図を作成し、時間軸の情報を加えて仮想空間上でシミュレーションを行えるデジタルツイン基盤の提供も目指す。
通信用低軌道衛星事業ではパートナー企業との連携を加速。米アマゾン・ドット・コムが提供する低軌道衛星を用いたインターネットサービス「プロジェクトカイパー」と連携し、年内にも実証を行う。
島田明NTT社長は新ブランドのNTT C89について「小さな星のようなNTTグループの一つひとつの取り組みを有機的につなげ、89個目の新しい星座を創生する意味を込めた」と述べた。
(2024/6/3 17:00)
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