(2024/6/17 05:00)
日本は外国人労働者に選ばれる国になるだろうか。「技能実習」制度を廃止し、「育成就労」制度を新設する改正入管難民法などが14日成立した。長期就労を促すための法改正だが、外国人がどう受け止めるかが気がかりだ。
現行の技能実習制度は、途上国への技術移転を目的としながら実態は労働力の受け皿だ。賃金不払いや暴力など人権侵害も指摘される。実習生はその企業を辞め、同業他社へ転職することも原則認められない。失踪する者が少なくない。
新設する育成就労制度は、外国人材を「労働者」と位置付け、人材確保を前面に掲げた。受け入れ期間は原則3年。この期間に「特定技能」を習得する。就労後1―2年で同業他社に転職もできる。
特定技能には在留期間5年の1号と、熟練技術を持ち、期間に上限がない2号がある。だが永住許可制度が見直され、仮に永住資格を取得できても、税や社会保険料を故意に滞納した場合は永住資格を取り消される。永住のハードルが高くなる。
外国人材は韓国や台湾などとの争奪戦。円安で日本の労働市場の魅力も低下している。増加する訪日外国人客とは対照的に、外国人労働者が日本を選択するかは楽観できない。
(2024/6/17 05:00)
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