旭化成、3D造形用樹脂にCNF 伊社と協業

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  旭化成のCNFを用いた3Dプリンター用樹脂フィラメント(開発品)

旭化成は８日、３次元（３Ｄ）プリンター用樹脂材料の開発で伊アクアフィルと協業すると発表した。同社が提供するケミカルリサイクル（ＣＲ）ポリアミド（ＰＡ）６と、旭化成のセルロースナノファイバー（ＣＮＦ）を組み合わせる。開発する樹脂材料の具体的な実用化時期は今後詰める。環境に配慮しつつ、優れた造形性や強度などを実現する素材として自動車や航空宇宙分野などへの採用を目指す。

旭化成はアクアフィルのＣＲポリアミド６「エコニール」を使用するための覚書（ＭＯＵ）を締結した。エコニールは使用済みの漁網やカーペットを原料とした廃ポリアミドをＣＲしたＰＡ６。これと旭化成が手がけるコットンリンターが原料で耐熱性の高いＣＮＦをベースポリマーにコンパウンドした３Ｄプリンター向け樹脂材料を開発する。

今回の協業はアクアフィルに資本参画する伊藤忠商事との連携で実現した。３Ｄプリンターの用途で多い少量多品種向けに加え、反りが少ないなど精密な造形精度や積層する際の密着性による強度などが求められる分野での採用を期待する。