インタビュー/メタウォーターサービス マネージャー・高山和人氏 自分の目で判断 曖昧なこと言わない

(2024/10/8 12:00)

メタウォーターサービス(東京都千代田区)は、上下水処理場の点検から運転までを担う。水インフラの維持に欠かせない同社にあって、社歴40年の高山和人マネージャーの技能は異彩を放つ。目で見て汚泥の含水率を言い当て、手で触れて機器の異常を見抜く。究めた職人技や若手の教育法を聞いた。

  • 「やらされていたら仕事はつまらない。自分でやれば時間は短く感じられ、楽しい」と若手に伝える高山さん

―これまでの職歴は。

「初めの職場の同僚は6人だった。建設の現場監督から始め、焼却場や下水処理場の運転管理もやるようになった。いつの間にかトラブルがあった処理場を任されるようになった。誠意を持って行政に対応してきた」

―どのように行政から信頼を得ましたか。

「報告を求められる前に説明するようにした。また、一番早く現場に行き、自分の目で見て判断して報告してきた。曖昧なことは言わない」

―計器を使わずに汚泥の含水率が分かるそうですが。

「誤差1%くらいなら感覚や粘り具合で分かる。実はカロリーも分かる。機械も触ると振動で正常かどうか分かり、修理の時期の見当が付く。理屈だけでなく、経験でしか得られないことがある」

―教育も担当しています。どのように指導していますか。

「若手は普段から計器類は確認するが、見慣れた機器のサイズなどを聞くと、意外と答えられない。実は現場に表示がある。分かりやすい指導を心がけている。若手も分かり始めると目が輝く。その瞬間が好きだ」

―働く意欲を保つ秘訣(ひけつ)は。

「仕事が趣味なので、重荷に感じていない。それに物事を知りたいという気持ちが強い。1時間かかる作業なら40分で終わらせようと考える。若手には『やらされていたら仕事はつまらない。自分でやれば時間は短く感じられ、楽しい』と言っている」

(2024/10/8 12:00)

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