(2024/11/18 12:00)
さまざまな用途で社会実装が広がるサービスロボット。こうした流れを踏まえ、森トラストはホテルやオフィスにロボットを導入するための調査研究と実証実験に取り組んでいる。
同社がサービスロボットの活用を検討し始めたのは約10年前。技術開発の進展や導入事例の増加と相まって、「オフィスビルなどの運用に役立てられるのではないか」(朝比奈泰裕社長室戦略本部デジタルデザイン室部長代理)と考えたのがきっかけだ。
以降、導入を進めるための条件や普及に向けた課題とその解決策について地道な研究を継続。エレベーターや自動ドアとの連携や、ロボットが走行しやすい物理的環境などを検証してきた。
現場への導入加速の契機となったのが、2020年春に流行し始めた新型コロナウイルスだ。主力の一つであるホテル事業が打撃を受ける中、「非対面」「非接触」「人手不足」といったキーワードに沿ってロボット活用の機運が社内でさらに高まった。
用途として想定したのは、清掃と警備、運搬の三つ。自社で運営・管理する施設を活用しながら、通路の幅や段差、傾斜といった物理的条件がロボットの運用に与える影響の把握にも努めた。
一連の取り組みの集大成として、24年1―2月にはホテルやオフィス、商業施設で構成する仙台トラストタワー(仙台市青葉区)で実証実験を行った。ロボットがエレベーターで移動しつつ、飲料の運搬や掃除作業を行う内容で「複数の施設をまたいで使用すると採算性が良くなることを確認できた」(熊本来社長室戦略本部デジタルデザイン室主事)。
今後も自社が運営する施設を活用しながら知見をさらに積み上げ、導入事例を増やしていく考え。その一つが、東京都港区で進める大規模複合開発プロジェクト「東京ワールドゲート赤坂」。ロボットとの連携を前提にビルを設計するなど、デベロッパーの視点で環境整備を推進している。
(2024/11/18 12:00)
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