高炉維持など再確認 日本製鉄、米鉄鋼労組声明に反論

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  日鉄は米ＵＳスチールの高炉の操業維持などをあらためて約束した（ブルームバーグ）

日本製鉄は１９日、買収を計画する米ＵＳスチールの労働組合員向けの書簡を公表した。買収に反対する全米鉄鋼労働組合（ＵＳＷ）の執行部が１４日、買収について事実と異なる内容の声明文を発出したことを受け、高炉の操業維持や大規模な設備投資、雇用の維持といった約束をあらためて示した。

買収交渉を担う森高弘副会長名で書簡を発出し、海外からスラブを持ち込んだりＵＳスチールの製鉄所の生産能力を削減したりしないことや、従業員の雇用、福利厚生、年金を維持することなどを再度説明した。ＵＳＷのデビッド・マッコール会長に対して１１日に面会の申し入れを行い、返答を待っていることも明かした。

ＵＳＷは組合員向けの声明文の中で「森氏の目標は取引を成立させることで、産業や雇用を守ることではない」「日鉄は市場を搾取しようとしている」などと記していた。

買収計画は現在、対米外国投資委員会（ＣＦＩＵＳ）や独禁当局が審査を進めており、年内にも結論が出る見通し。日鉄は米大統領選が終了し政治色が薄まったとして、年内の買収完了を目指している。