[ その他 ]
(2016/3/2 05:00)
民主党政権時代、事業仕分けで「2位じゃダメなんでしょうか」という議員の発言が批判を浴びた。トップの方がいいと誰もが思うだろうが、実は最近の経済界では2番手がよく話題になる▼コンビニエンスストアは「2強に集約される」と断言するのはファミリーマート会長の上田準二さん。業界3位のファミマと4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループの統合持ち株会社の社長に就任する。2位浮上で業界のガリバー、セブン―イレブンへの挑戦権を得る▼ある輸送機器メーカーの社長が目指すのは「ナンバーワンとナンバーツーの商品群を増やしていく」こと。2番でもいいんですか?―と素朴な疑問を投げかけると「オンリーワンになったらユーザーが選ぶ楽しさをなくしてしまう」という”粋“な答え▼科学技術をはじめ、発明・発見では「最初であること」が何より大きな意味を持つ。しかし企業活動の舞台である自由市場では、競合があってこそ品質やサービスが向上し、技術開発も進む▼心に刻むべきことがふたつある。3番手以下では、どんな業界でもうま味のあるビジネスは難しい。しかし何位であろうと、トップを目指す意志を持ち続けることの大切さは変わらない。
(2016/3/2 05:00)