- トップ
- 科学技術・大学ニュース
- 記事詳細
[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/6 05:00)
【名古屋】名古屋大学理学研究科付属ニューロサイエンス研究センターの森郁恵教授らは、補酵素で食品素材の「ピロロキノリンキノン」(PQQ)による寿命延長の仕組みを解明した。PQQによって低レベルの活性酸素が発生、生体防御が強まり、線虫の成虫の寿命が最大30%以上延びた。人間の長寿命化にもつながる可能性があるという。
三菱ガス化学、久留米大学、愛知医科大学との共同研究。成果は英科学誌ジャーナル・オブ・セル・サイエンスに掲載された。
線虫の多数の突然変異体を用いた遺伝学実験や細胞生物学実験を行った結果、PQQは細胞膜にある酵素の一種を活性化し、活性酸素を発生する。この酵素と協調して働く別の酵素が活性酸素を分解して低レベルにすることが分かった。
低レベルの活性酸素が細胞内の生体防御応答に必要な遺伝子群を機能させて生体防御を強化、寿命を延長させていた。
(2017/7/6 05:00)