[ 科学技術・大学 ]

船酔いしない人のタイプ、極地研が解明

(2017/10/17 05:00)

  • 南極観測船「しらせ」での航海(国立極地研究所提供)

国立極地研究所の長谷川達央隊員らは16日、重度の船酔いをする人に比べ、船酔いが軽度またはまったくない人は、呼気に含む二酸化炭素(CO2)濃度が乗船中に高くなると発表した。南極観測船「しらせ」の船内で観測隊員を被験者に、アンケートと呼気中のCO2濃度の計測で明らかにした。呼気中のCO2濃度計測で船酔いが重症になりそうな人を予想でき、予防・治療薬の適性な使用につなげられる。

船酔いは不快なだけでなく、吐き気のために船内での調査研究を行う隊員の業務効率を極端に下げる。これまで船酔いの客観的な指標はほとんど見つかっていなかった。

しらせが豪州・フリーマントルを出港後の3日間、被験者に対し3―4時間ごとに船酔いのアンケートと呼気中のCO2濃度の計測を実施した。14人の隊員のデータから、重度の船酔いの人ほど呼気中のCO2濃度が低い傾向にあった。

研究グループは、船酔いしないか軽度で済む人は「船が揺れる環境下で、無意識に呼吸のテンポを遅くして船酔いに対処するため、呼気中のCO2濃度が高くなったのでは」と推測している。

京都府立医科大学や奈良県立医科大学との共同研究。成果は、日本耳鼻咽喉科学会誌電子版に掲載された。

(2017/10/17 05:00)

科学技術・大学のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン