(2023/10/5 05:00)
ノーベル各賞の中で日本人(外国籍を含む)が唯一受賞していないのが経済学賞。米プリンストン大学の清滝信宏教授が有力視されているが、2022年に受賞した元米連邦準備制度理事会(FRB)議長のベン・バーナンキ氏と研究テーマが近いとされる。
英経済学者とまとめた「清滝・ムーアモデル」は日本のバブル崩壊を説明する理論。土地の需要縮小が担保価値を下げ、担保価値の下落で金融機関の融資も滞る。不況がさらなる資産価値の下落につながる負の連鎖が不況長期化を招く。これを精緻なモデルで示した。
22年受賞のバーナンキ氏は、銀行の破綻によって金融危機が発生する仕組みを定式化し、対処法も示したことが評価されていた。
岸田文雄政権は月内に経済対策を策定する。構造的賃上げと成長分野への投資を促し、消費拡大と企業業績の改善がさらなる賃上げと投資を呼ぶ経済好循環の実現を目指す。
岸田政権が発足して2年。政権の「新しい資本主義」はアベノミクスの継承が多く、党内融和を優先する安全運転に終始した感を否めない。だが金融政策には変化の兆しも見える。“岸田色”をもっと出し、「分配」重視の岸田モデルで脱デフレを目指したい。
(2023/10/5 05:00)
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