(2024/2/20 12:00)
ライオンは従業員の健康データに基づいた“データドリブン健康経営”を促進するため、部門横断プロジェクトを立ち上げた。社内の健康管理部門とITデジタル部門、健康保険組合、外部専門家が連携し、健康・医療や診療報酬明細書(レセプト)などのデータの収集・分析を行う。人材開発センター健康サポート室の五十嵐章紀室長は「健康増進の施策に有効な、高度のエビデンスの取得を目指す」と語る。
ライオンは2012年から健康指針を策定するなど健康経営に取り組んでおり、30年に「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニー」を目指している。この一環で健康・医療データを基にした健康施策の展開を進める。
横断プロジェクトは精緻なデータの活用と分析を行うため、健康に関する情報を統合し、健康増進につながる各種テーマの解析を進める。「定期健診やレセプトなどのデータは分散して管理されていた。個人情報として扱う必要もあり、厳格な管理の下で各種のデータを集約している」(五十嵐室長)。分析したテーマは医療の専門知識を持つ外部専門家の評価を加えエビデンスを取得する。
分析テーマは①健康悪化(疾病)と生活習慣、健康リスクなどの関連性②オーラル(口腔)ケアが全身の健康や医療費に与える影響③高額医療費者の傾向や予兆要素探索―などがある。さらに、オーラルケアと仕事のパフォーマンス向上との関係性といった分析も行う。「多様な生活習慣を見据えた分析テーマ設定のアイデアが必要。将来はこうした分野が専門でもあるマーケティング部門をプロジェクトに加えたい」(五十嵐室長)と計画する。
22年には社内の健康づくりの取り組み状況を“見える化”する「GENKIレポート」を発行。事業所・組織別にレーダーチャートにより健康状況を把握し、健康増進の目安にしている。今後、分析したテーマを具体的な健康施策に活用する方針だ。
(2024/2/20 12:00)
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